今年のコンベンションのコンテストに出した作品です。
今年も残念ながら、入賞できなかったので、この作品の想いとかいろいろをお話するチャンスがないので、ここで書きたいと思います。
タイトルは「見たことはないけれどあるかもしれない世界」です。
ちょっと長いですね。
森の中の草の影で、ちいさなテディベアが卵で生まれました。
ちいさな熊ではありません。
テディベア。ぬいぐるみです。
きのこや葉っぱで雨や日射しをよけてあげているとんがり帽子のベアは、お母さんでもお父さんでもありません。
わたしの好きなムーミンの中でも、星の王子様の中でも、金子みすゞの詩にも、共通してあったメッセージ。
世界には見えるものだけじゃなく、見えないものも存在している。
見えるものしか信じられないって残念。
ちいさなテディベアが卵で生まれて、親兄弟でもなんでもない家族が大事に大事に育てている、そんな場所もあるかもしれない。
いや、そんな大きな話じゃなく、日常的に、私たちはいつの間にか自分の知る世界の常識で、こちら側からだけの判断で、物事を見てしまう。
あの人非常識よね。
そんなことするなんて信じられない!
と、思う前に、自分の知る世界がすべてではないこと、物事には違う面もあることをちょっとだけでも想像してみたら、いろんなことがやわらかくなるのかも。
そんなことを思いながら描いた世界でした。
いつかこの作品も見ていただける機会があるといいな。